NHK東京児童合唱団 第39回定期演奏会レポート

11/27(土)、NHK東京児童合唱団 第39回定期演奏会@オペラシティに行って参りました。

タイトルは「いのりのあした」。
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モノクロで上質の紙を使用した上品なパンフレットで、A4より少し幅が短いサイズ。

これだとバッグに入れても端っこが折れる心配がないですねー。ふむふむ参考になります。

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オペラシティはどこもかしこもクリスマスモードで色とりどりのクリスマスツリーがそこかしこに。
コンサートホールのロビーのツリーは真っ赤なウニバージョン???

以前行ったウィーン少年合唱団のコンサートはサントリーホール。
こちらも舞台を取り囲むような席の配置で
指揮者を真っ正面から見ることもできる面白いホールでしたが、
オペラシティのコンサートホールは
天井、床、舞台、山台すべてが
白木を基調としたぬくもりが感じられます。

天井がピラミッドの変形型で一辺の面が千枚田のよう。
(表現がヘタですみません)
舞台に反響板が見当たらなかったので
これが音の響きをつくるのでしょうか。

舞台の真上、3階部分にパイプオルガンがあり、
舞台を3方から囲むように2階、3階席があります。

今回のコンサートは「広報しんじゅく」の招待情報に応募して当選したもの。
私が座っていた周辺はたぶん区が押さえた枠だと思いますが
席は2階の前方で、なかなか良い位置でした。

ただし席間がちょっと狭くて、椅子の座り心地も今イチ。
横から見ているので首が片側に固定されて首とお尻が疲れました。

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さて、N児は小2〜3年のジュニアクラスと
小4〜6年のシニアクラス、
中学生以上のユースシンガーズから成っています。

ジュニアとシニアは紺のベストとフレアスカートに
白の開襟(2階からはそう見えました)シャツ。
白いハイソックスにベルトの付いた黒いエナメル靴。

ユースのユニフォームはちょっと変わったデザインで
紺基調のジャンスカ(?)に胸あたりから襟ぐりまで白い切り替えがあり
ボタンが並んでいます。
五分袖の紺のボレロ。グレーの幅広の襟が付いています。
スカートの大きいプリーツはひだ中が白。
黒いハイソックスに黒の靴。
なんか教会のシスターっぽいイメージ?

ユースを除くクラスには、男の子の姿もありました。
男の子は、紺のベストと半ズボン。
白ワイシャツに紺の蝶ネクタイ。

一緒に行った息子は、
「ぼくの合唱団と違って男の子がたくさんいて良いですねぇ」
とアンケートにも書いてうらやましがっていました。

それぞれのクラスがそれぞれの年齢の声の特色を活かし
クラスごとに歌ってもキレイなのですが
みんな一緒に歌っても
ジュニアにはジュニアの発声が、
シニアにはシニアの持ち味が、
ユースにはユースの役割があって
それらがみごとに調和し
すばらしいハーモニーを作り出していました。

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そして伴奏の演出、というかピアノの使い方が素敵です。

ユースの日本民謡ではピアノの伴奏に
祭り囃子のようにフルートとパーカッションが加わっていたのですが
初めはなぜ和モノの楽器を合わせないのか不思議でした。
聴いているとピアノのアレンジがJAZZっぽくて
更にユースの落ち着いた歌声が重なり
日本のわらべうたなのに
とてもかっこ良く仕上がっていて納得しました。

後のプログラムではフタを取ったピアノを使うのですが
舞台に向かってタテに2台並べてみたり、3台扇状に並べてみたり、
最後は2台のピアノを向かい合わせでうねった部分をピッタリ合わせてみたり。
私はピアノを知らないので、こんな並べ方見た事なくて少々オドロキでした。

伴奏と言えばピアノのほかに、ジュニアが歌った「かみさまへのてがみ」のマリンバも印象的でした。
この曲の伴奏はマリンバのみで、ユースの民謡の時パーカスを担当した
藤井里佳さんという方が演奏されていました。

4本のマレット2種類を曲のイメージごとに使いこなし、表情豊かに演奏されていて
マリンバひとつでこんなに迫力ある音ができるんだと感動しました。

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プログラムの中で特に印象的だったのが
「はるかなあしたから」。

これはメロディーとか歌詞とか、あるようでないようで、
合唱というよりはパフォーマンスかインスタレーションといった
現代アートのような世界を作り出していました。
スキャットや吐息だけで表現したり、いままで感じたことのない「合唱」。

こんな難易度の高い作品を、よく小学生が表現できるものだと感心すると同時に、
このような雰囲気の合唱は初めて聴いたので、かなりショックを受けました。
きっとショックを受けたのは私だけではないはず。
隣の初老のご夫婦など、思わず演奏中に話し始めてましたもの(オイオイ… ̄。 ̄;)

でも、とても勉強になりました。
こんな合唱のスタイルもあるんだー。
ただし、こんなのばっかりだと飽きちゃいますけどね…(´・`)

最後に歌った「唱歌の四季」。
朧月夜、茶摘み、紅葉、雪、夕焼け小焼け。
どれもゴージャスなアレンジになっていて全員でのハーモニーは圧巻でした。

なにより出演者の子ども達みんなが、歌うことが大好きで、
小2から高校生まで信頼し合い、仲間の声もちゃんと聴いて
指揮者や伴奏の先生方のことも尊敬しているということが
よく伝わってきて、それがうれしかったです。

早稲田少年少女合唱団も含め、
それぞれの合唱団はそれぞれの特色をもっているのだなぁと実感。
12/11(土)に出会うチェコの「ボニ・プエリ」合唱団は
どんな演出をしてくれるのか、ほんとうに楽しみになってきました!

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オペラシティのコンサートホールへ続く階段は、
岩壁から鳥の声や小川のせせらぎが聴こえて来る
「森の気配」というインスタレーション。



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